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暁の茶事

暁の茶事がこんなに楽しいとは、

新しい発見です。


一晩一緒に過ごしたお客様方とさらに親交が深まったような。。。。。。


夜が明けてく様をお茶を頂きながら親しい方達と過ごす。

濃茶は、澄んだ空気と共に、

鳥のさえずりと釜の湧く音しか聞こえない、まさに静寂の世界。


あれもこれもしたいと思う欲の深い私にぴったりの”暁の茶事”

初めての暁の茶事でしたが、はまりそうで怖いです。


ただ文献が全く手元になく、頼りは山下宗匠のDVDのみ。

何度も詳細を見てこれで良いのかな?と迷いながら自主お稽古しました。


暁の茶事はお炭点前が楽しい❤

山下宗匠も「欲の深い点前ですわ」のような事をおっしゃっておられた意味が何となく。。。

炭所望と後炭と混ぜたような点前に釣り釜を使う事によってさらに楽しさが増す感じです。

3月なので釣り釜と旅箪笥で室礼ました。



極寒ではないので、何かテーマをと探していると丁度奈良東大寺の修二会と同じ時期!

サブテーマはお水取りの”火と水”に。

お菓子は「糊こぼし」を見よう見まねで作ってみました。


次回は極寒の日に。まるで山下宗匠のDVDのように中立ちに雪がふれば良いなあと想像はふくらみます。


思い出に記録を、、、、。

これでいいのかしら?と迷いながらとりあえずやってみたら何かが分かるかも。

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3月13日の朝1時半から始まる東大寺お水取りと同じ頃。
http://www.todaiji.or.jp/contents/function/02-03syunie3.html お水と火の行事。

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朝3時半、腰掛けで亭主待ち。夜明け前。真っ暗。

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前茶。まずは一服の薄茶を。水次薬缶で流し点て。
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お菓子はやしの実の菓子器の中に、お星様の雲平。まだ空にはお星様。


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昨夜からの火を上げて、炉を新ため炭を継ぎ足す。
湯を少し残し、水も汲みたての新鮮な水(井戸水)を足す。濡釜が瑞々しい。

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一汁二菜、懐石もほとんど精進で。

向付  ふろふき大根 蕗の薹味噌
汁   焼とうふ 芥子
香の物 沢庵 きゅうり 人参
碗   胡麻豆腐 春菊 芥子
預け鉢 筍焚き合わせ 木の芽
    春菊おひたし
八寸  鯛の昆布〆 春菊の軸をたたいて
酒   奈良 「梅の里」
吸物  松の実
湯   玄米こがし


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朝の4時半頃に千鳥の酒。奈良の地酒「梅の宿」。

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主菓子  修二会の「糊こぼし」を見よう見まねで作ってみました。

ネットで探していたら、
”奈良の茶菓子は京都ほど洗練されていなく、素朴な作りが魅力的” 
と書かれていて微妙だけど納得いくコメント(笑)。

この辺りでやっと夜が明けてきた。
お詰めさんに窓の格子をあけてもらった。
ここで亭主が開けるのはでなく、お詰めに頼む所が面白い。

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中立ち。すっかり朝に。

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夜が明けてもまだ茶室の中は薄暗く、蠟燭の灯りで壁に写る影が美しい。

この頃が一番美しい時間だった。
窓から入ってくる繊細な光の中、
鳥のさえずる声と
釜の湧く音しか聞こえない。
本当に静寂な時間。


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薄茶の頃にはかなり陽の光が入ってきた。

そして朝8時、名残惜しい中お客様達は退室された。












by moonlightnj | 2016-03-20 20:48 | TEA 茶道 茶事、茶会

アメリカでニュージャージーとブルックリン、マンハッタンで表千家流茶道を教えています


by MURASAKI TEA